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ソファを置く場所から考えるリビングの家具配置

2026-09-24

ソファを少し動かしても、リビングはしっくりこないことがあります。

座って何を見るか。後ろを誰が通るか。先に決めるのは、その二つです。

今の家なら、向きと通り道は、今日から試せます。テレビを見たい。窓の外を眺めたい。家族と話したい。同じ広さでも、どの時間を残すかで、心地よい配置は変わります。

窓をふさいでしまう。テレビを置ける壁が一面しかない。家具を動かしても、そこは残りやすい。これから建てるなら、窓と壁を、ソファと一緒に考えます。

リビングのソファは、三つの置き方から

今の家で模様替えを考えるなら、まずソファの向きを見てください。壁を背にする。部屋の中央に置く。窓の近くに置く。残したい時間に合う型を選ぶ、という考え方です。

ソファに座ってテレビを見る二人。横に長い椅子、まわりに余白がある

座って何を見るか。後ろや横に、人が通る場所が残っているかを見てみてください。

壁を背に置く

ソファを壁際に寄せると、部屋の中央にまとまった空間が残ります。子どもが床で遊ぶ。体を伸ばす。そういう場所が欲しいときに、試しやすい配置です。

向かい側に何があるか。テレビを斜めに見る姿勢にならないか。窓や照明が画面に映り込まないか。実際に座って確かめます。

部屋の中央に置く

ソファの背をダイニングに向けると、壁をつくらずに、食事とくつろぎの場所を分けられます。背の低い家具なら、その向こうへの見通しも残ります。

後ろや横に通る場所は、必要です。ソファが収まるか。人が通れるか。ダイニングの椅子を引けるか。そこまで含めて考えます。

窓の近くに置く

外の景色を楽しみたいなら、窓を正面や斜め前に見る配置も候補になります。日差しの入り方、外へ出る動き、カーテンの開閉は見ておきます。夜にも座ってみると、照明の映り込みなど、昼とは違うことに気づけます。

ソファで過ごす家族と、食卓に座る人

ソファで見る席と、食卓の席。向きを分けても、一つの部屋で成り立ちます。

動かす前に、床で確かめる三つのこと

ソファやテーブルの幅と奥行きを測り、床にテープや紙で置く範囲を示します。扉や引き出しを開く範囲、椅子を引く場所も含めます。次に、入口からキッチン、収納、窓へと歩いてみます。最後に、座る位置からテレビとコンセントを確認します。

通りにくさが残るなら、低いテーブルを小さくするなど、ソファ以外を見直す方法もあります。家具をすべて置くことより、過ごしたい場所が残るかを見てみてください。

  • 置く範囲を床に示す

    幅と奥行きだけでなく、開く扉と、椅子を引く場所まで含めます。

  • 実際に歩いてみる

    入口からキッチン、収納、窓へ。二人ですれ違う場面も想像します。

  • 座って、コンセントを見る

    テレビとの距離、コンセントの位置、通路を横切るコードがないかを確認します。

ここまでは、今の家でも試せる工夫です。今使っているソファの幅と奥行きを持ってきていただいても構いません。

どこへ動かしても窓をふさいでしまう。テレビを置ける壁が一面しかない。家具だけでは届かない条件です。これから家を建てるなら、「この置き方ができる部屋をどうつくるか」へ視点を移します。

置き方だけでは変えにくいことは、間取りにある

ソファの幅だけを見るのは、足りません。座ったときに見たい景色、後ろを人が通ることへの感じ方。リビングの広さを決める前に、窓や壁、入口の位置を検討する手がかりになります。

家具は建物ができてから選ぶもの、と思われがちです。使い続けたい家具があれば、間取りを考える段階から共有できます。購入を急がなくても、暮らしの基準は先に持てます。

模様替えで届くことと、設計の段階で決まること。混ぜてしまうと、「動かしても落ち着かない」理由が見えにくくなります。

吹き抜けのリビング。窓に沿って置かれたソファと、階段までの通り道

窓と階段の位置が先にあり、ソファはその間に収まっています。

窓と壁と通り道を、家具と一緒に決める

ここからは、これから家を建てる方向けの話です。ソファを置く場所は、窓の位置、壁の残り方、人が通る道とセットで決まります。

大きな窓の隣に、何を置くか

庭へつながる窓は魅力的ですが、窓の位置で、家具を置ける場所が変わります。外に出る窓の前には通り道が必要です。窓が続く壁には、背の高い収納を置きにくくなります。

外を眺める場所と、家具を受け止める壁を、一緒に考えます。

テレビを見る時間だけで決めない

テレビをよく見るなら、無理のない姿勢で画面を見られる関係が出発点です。会話や読書を残したいなら、一人掛けを加える、庭へ向く席をつくる。家族のリビングは、向きを分けても成り立ちます。

食卓で話す人と、奥のソファで座る人

食卓で話す場所と、ソファで座る場所。家具のあいだに、人が通る余白があります。

通り道は、家具の外側に描く

間取り図では広く見えても、ソファとテーブルを置くと通り道が細くなることがあります。入口からキッチンへの動きを、家具を入れた図面に描いてみると、分かります。

ギャラリーを見るときも、家具のデザインだけでなく、ソファの後ろや横にどんな空間が残っているかを見てみてください。

ソファと食卓のあいだを子どもが歩くリビング

ソファと食卓が同じ部屋にあるとき、あいだの通り道が残るかを見てみてください。

家具と空間の関係をギャラリーで見る

30畳あっても、カーテンで目が止まれば狭く感じます。15畳でも目が抜けていれば、広く感じる。広さは、床の面積ではなく、どこまで目が届くかで決まります。

建築家・塚本光輝

20畳のリビングは、まず範囲を確かめる

「リビングの配置を20畳で考えたい」とき、最初に確認したいのは、20畳がリビングだけなのか、キッチンとダイニングを含むLDK全体なのかです。

20畳のLDKなら、調理、食事、くつろぎ、移動がその中に入ります。写真で見た大きなソファとダイニングを、両方置けるとは限りません。縦長か横長か、階段や収納の位置でも、残る場所は変わります。

優先する時間を一つ決めると、家具の検討が進みます。考え方の整理です。掲載写真の寸法は、ここでは扱いません。

  • 床で遊ぶ、体を伸ばす

    ソファを壁寄りにして中央を空けます。テーブルを置いたあとにも、空間が残るかを見ます。

  • 家族や友人と食事をする

    食卓と椅子を引く範囲を先に確保します。ソファの後ろの通路と重ならないかを確認します。

  • 映画や読書を楽しむ

    ソファと、座って見たい景色を基準にします。画面への映り込み、手元のあかりの置き場も一緒に見ます。

三人掛け一台は、座る場所を一つにまとめやすいです。小さめのソファと一人掛けを組み合わせると、向きを分けられます。どちらも、通り道が残るかを先に見ます。将来の置き方も図面上で試しておくと、選び直せる余地が残ります。

新築の家具予算は、建物と分けない

新築の家具予算に、すべての家庭に当てはまる金額はありません。今の家具を使うか、どこまで買い替えるか。必要な費用は、そこで変わります。

先に「引き継ぐもの」「入居時に必要なもの」「暮らしてから選ぶもの」に分けます。使い慣れたソファがあるなら寸法を間取りに反映し、新しく選ぶなら希望する大きさと予算の幅を共有します。

ソファやテーブルだけでなく、ラグ、置き型の照明、配送と組み立ての費用も含めて考えます。後から買う予定の家具にも、置き場とコンセントは必要です。「買うのを後にすること」と「考えるのを後にすること」は、分けてみてください。

建物が先、家具は後

  1. 間取りを決める
  2. 窓と壁が決まる
  3. 家具を置いてみる
  4. 収まらない場所が出る

4D//STUDIO.MIKAWAの順番

  1. 座り方を決める
  2. 窓と壁を合わせる
  3. 通り道を残す
  4. 家具が似合う居場所になる

箱に家具を入れるか、居場所から部屋をつくるか。

よくある質問

家具配置の相談で、よくいただく質問です。

今の家の模様替えでも、配置は変えられますか

向きと通り道は、今の家でも試せます。壁を背にする、部屋の中央に置く、窓の近くに置く。床に範囲を示して歩いてみることは、新築でなくても有効です。低いテーブルを小さくするだけでも、通りやすさは変わります。窓や壁の位置まで動かしたい場合は、部屋側の条件として分けて考えてください。

LDK20畳なら、大きなソファとダイニングを両方置けますか

20畳がリビングだけなのか、LDK全体なのかで答えが分かれます。LDK全体なら、調理と移動の場所もその中に入ります。形や収納の位置でも、残る場所は変わります。この記事の掲載写真は、20畳の実例としては扱っていません。

家具は、建物が完成してから選べばよいですか

購入は後でも、寸法と置き場は先に共有できます。使い続けたいソファがあるなら、幅と奥行きを間取りに反映します。これから選ぶなら、希望する大きさと予算の幅だけでも十分です。買うのを後にすることと、考えるのを後にすることは別です。

テレビを置かないリビングでも、配置の考え方は同じですか

起点が画面ではなく、座って見たい景色になります。庭、本棚、家族の顔。目の先が決まると、ソファの向きが決まります。後ろの通り道と、窓の開閉は、画面の有無にかかわらず確認してください。

まとめ

今の家なら、まずソファの向きと通り道を見直します。これから建てるなら、その居場所を窓や壁と一緒に考えます。

どこに座り、何を眺め、家族とどう過ごすか。家具をきれいに並べる作業の前に、そこが決まります。

建築家が手描きした住宅の平面・立体スケッチ
建築家が手描きした住宅の外観・内観スケッチ